「のぞみ2号」東京行き発車7分前に,僕はプラットホームに
たどり着きました.
昨年5月?以来の東海道新幹線.この度は業務上の出張での
新幹線.僕は座席指定を予約することなく自由席2号車の右側
に席を確保したのです.
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N700Aに初乗車! |
東海道新幹線.東京に
向かい静岡を過ぎたあたり
で右手前方の微妙な角度の
視界に入る「富士山」が,
僕個人的には「お気に入り」
な富士山なんですが.
その日は珍しく書物に熱中し
てしまい,いつの間にか静岡も通過.富士川に気づいて
慌てて視線を左の車窓越しに振り向けると...
それまで新幹線の車窓からは目にした記憶のないほどの,
なんとも鮮明なそして大きくてまさしく「泰然」とした富士山を
眺めることができました!
左側2列座席からは携帯端末のレンズを向けて「パシャパシャ」
シャッターを切る音がそこかしこから聞こえてきます.
僕ももちろん写真に収めたかったのですが,通路側座席で居眠る
初老の女性客を叩き起こしてまで...と考え直し,自分のまぶたに焼
き付けるだけにしました.麓の手前に新東名高速道路の高架橋も
実にスッキリ見通せましたよ!
さて,東京でのミッションも簡潔に済ませることができ,次の目的地
「新潟」へ向け急ぎ東京駅へ引き返します.東京メトロ丸ノ内線は,
全駅で「ホームドア」が設置されていましたが,驚いたのはワンマン
運転だったことです!ホームドア設置とワンマン運転は実はセットの
経営戦略からくる設備投資なのか?しかし,ローカル路線でも僕は
車掌さんの乗務しない列車は賛成できないんですが,こんな大都会
の地下鉄,それもメイン路線のひとつが「ワンマン運転」だなんて!
少し(かなり)面食らいました!
※JR西はまさかまさか大阪環状線の「ワンマン運転」を目論んでいるのか?
上越新幹線「とき327号」新潟行き,予定ではその1本あとの「MAX
とき329号」に乗車するつもりだったのでいくぶん残念でしたが.
昼間は東京~新潟直通の新幹線は1時間に1本が基本のようで,
さすが東海道新幹線の需要とその輸送量は桁違いなんだろう!と
ここでも妙に納得しました.1年後には同じホームから金沢行きの
「北陸新幹線」も発着するようになるわけですが,東海道新幹線沿い
に暮らす市民の感覚とは全く違う「新幹線像」を東北・上越・北陸の
各新幹線が新規開業したときに,沿線住民の方たちは抱いたこと
なんでしょうね...
新潟行き「とき」は,群馬県「高崎」駅で,左に碓氷峠を越える北陸
(長野)新幹線を分岐し,いよいよ上越国境の山越えに挑みます.
ただ,知識としては知っていたとはいえ,山陽新幹線同様トンネルと
雪国独特の「スノーシェルタ」がほとんどの視界を遮り,車窓を楽しむ
どころではありません.ですが暗闇のトンネルを突き進む車内でも,
耳に「つーん」とくるあの感覚.国境を越えるために高度をどんどんと
稼いでいるのは体感できました.
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融雪スプリンクラー |
そこは「越後湯沢駅」.標高は300
メートルを超え,一面の銀世界!
降りしきる雪と線路脇に設置されて
いるスプリンクラーから噴き出る水
の両方が客室の窓を叩きつけます.
豪雪地帯を時速200キロを超える
高速運転するわけですから.
この新幹線が開業にかけた新潟県民の方々の思いの丈を
ぶつけられている気分も味わえたと思います.
こんな感覚が味わえるのは,当たり前ですが実際に電車に
乗って実地に赴いているから.
23年前の2月に初めて在来線の上越線で新潟から群馬県に入った
ときのあの豪雪ぶりも.あの豪雪の中を電車が走ること自体が,僕に
は信じられないくらいの感動でした.厳しい大自然に負けずに列車を
走らせる鉄道マン達の熱い気持ちに感動した,というべきでしょうか?
東京を出発して2時間とちょっと.「とき327号」は横なぐりの雪の中,
定刻どおりに新潟駅11番ホームに到着しました.
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