2013年2月26日火曜日

緊張と逆説の日曜日

前頁,「河内永和」の続編です.

ロルプレはいつも真っ白」で既述のMediationの勉強会に出席
するために,日曜日は永和に行っておりました.

この勉強会には・・・そうですねぇ,4度目の出席となるでしょうか?
今回もロールプレイングでMediator(調停者)役となる機会を得た
のです.前回の勉強会で教わったテーブル配置等をなしたうえで,
紛争当事者の申立人と相手方の入室を待ちました.

三つの机を正三角形に並べ,壁と時計を背に,底辺の机に僕が,
部屋の入口側から奥の斜辺の机に相手方役のYさん(司法書士),
入口から手前の斜辺の机に申立人役のXさん(司法書士)に着席
してもらい,自己紹介をしてから双方の言い分を聴く時間が始まり
ました.事前に相談内容は知らされておりません.さて・・・

結論から申しますと,申立人さんが怒り出して,何のための話し
合いか?相手方Yの味方か?くどい!もう帰る!・・・などと散々
申立人Xさんの怒りを買ってしまったのです・・・(-_-;)
僕は必死で双方の言い分を聴こうと試みたつもりだったのですが,
「話を途中で止められた!」「尋問を受けているみたいだ!」等々
振り返りで,厳しい指摘が飛び交いました.
いいんです!なんでも最初からうまくいくはずがない!ですから・・・

僕は学生時代は刑事法を好んで学びました.裁判で求められる
のは,冷徹なまでの「事実認定」.
つまり目線は思いっきり「過去」に向いています.
調停の話し合い中も僕は「事実の確認をさせてください!」と何度
も口にしていました.気が付けば・・・
ひるがえって,これまでの職歴からしても・・・過去の事実はどうだっ
たのか?だから,結論はどうなのか?ならば,いま何が必要か?
の三段論法?で徹底的に仕事をしてまいりました.もちろん,将来
に向けて,どのような道筋があるのか?との思考もないことはなかっ
たのですが,ほとんど現在完了的な思考回路が染みついています.

でも,話し合いで紛争を解決するためには,過去の事実よりもいま
の気持ち,感情にスポットをあて,思考は将来に向けて・・・
と,ロールプレイでご一緒した司法書士さんがアドバイスをください
ました.「事実認定から離れるという逆説」がポイントである,とも.

うーん,これは相当,これまでの仕事で培った思考回路を分解して
フレキシブルな発想を持たねば,このMediatorという役目はなし得
ない・・・相当勉強になりました&相当胃が痛くなりましたが(>_<;;)!!


ところが!ですね!
実は無意識のうちに必然的な大失敗を自らしでかしておりました!
まず,僕の前面に広がる窓越しに「近鉄奈良線の電車」が頻繁に
行き交います.こればっかりは生まれつきのサガですので,電車が
通るたんびに目がそちらに向きそうになります.
さらに!なんてことでしょう!その近鉄奈良線の線路越しに,僕が
社会人デビューの舞台となった勤務先の建物(僕が退職後に建
替え)が否応なしに真正面に視界に入ってくるではありませんか!!
ロールプレイングとはいえ,申立人のXさんが机を叩き怒りの言葉を
僕に向けているシーンが,真正面の元・勤務先の建物で顧客や上司
から厳しい言葉(ときには「罵声」)を浴びせられている頃の記憶を,
それはもう,これ以上ないくらい
「鮮明に」脳裏に甦らせてくれたのです!

しばらく,本当に胃が痛かったことも,帰宅後から月曜日いっぱい,
寝込んだことも,ここで告白しておきましょう...

僕にとって「永和」は,やはり将来を示唆する土地,なんだと思います.

なぜなら・・・
僕が「土地家屋調査士」という職業を初めて知ったのも,永和にある
大阪法務局東大阪支局.
「事実認定から離れるという逆説」を身をもって学んだのも永和での
勉強会,でしたから.

さぁ,明日は朝早起きせなあきませんので,今日はもう寝ることにいた
します.おやすみなさいzzz