2013年5月1日水曜日

歩いて外宮と宇治山田まで

今日から5月だというのに,何とも西高東低な一日でしたね(>_<)!!
クール・ビズ開始日にはふさわしくない肌寒さ・・・

前頁では,伊勢参宮の中身についてほとんど触れませんでした.
今年は20年に一度の式年遷宮の年に当たりますので,正宮の
隣に新しい正宮の造営工事が真っ只中なわけですが.

ここで生まれて初めて抱いた感慨について述べたいと思います.

遷宮直前の,築後20年経過した各宮の風情.
苔むした屋根.柱や壁の木目.
真新しい木材とのコントラスト.
そして,20年おきに造営の技術が伝承されている,ということ.
20年経てば,10代の新米が30代の中堅に.20代の若手が
40代のベテランに.40代のベテランが60代の大御所に.

そうやって営々と継承されてきた技術,先人の営みに思いを馳せ
ますとこれまでとは違った宮々が僕の眼に映ったのです.

さて,おかげ横丁を抜けますと,猿田彦神社が鎮座しています.
こちらにもきちんと二礼二拍手一礼をいたしました(_ _).

内宮前・猿田彦神社前から外宮前に至る路線バスは,1時間に
4本.そのうち2本が五十鈴川駅経由の遠回り,もう2本が御木
本道路を直行するルートをとります.(運賃は同じ280円です)
御木本道路を直行するバスを利用するつもりでしたが,猿田彦
神社から外宮前までわずか3キロほどの距離でしたので,「歩い
ていこう!」とここでも二人の意見は珍しく一致をみたのです.

の~んびり歩きました.交通量の多い道路の両側は,実に閑静
な住宅街が広がっています.快晴の空と緑の木々のコントラスト
にも癒されながら,45分ほどで外宮に到着しました.
3年前のクリスマスイブの早朝,上本町6時10分発の鳥羽行き
快速急行に独り乗り込み,伊勢市駅で下車し,朝の外宮を参拝
した以来となりました.

外宮は内宮ほどの人出はありません.
そこがまた好きなポイントでもあるのですが,ここでも同じく遷宮
の造営工事が進められていました.
僕が伊勢神宮の中でも最もお気に入り
の宮が,この外宮の別宮「多賀宮」.
祭神は外宮の主祭神「豊受大御神」の
「荒御魂」です.
多くの人が訪れる内宮の主祭神は申す
までもなく「天照大御神」でありますが,
僕はアマテラスが女神ではなく「男神」で
ある,という説を支持しています.
そして,これも皆さまご存じ「日本書紀」
に,伊勢外宮の豊受大神の記述が全く
無い,という不可解な事実.
そこで別宮として祀られている豊受大御
神の「荒御魂」.
わざわざ,別宮として荒御魂が祀られ
ているところに,深く歴史の闇に閉ざされた何か,を感じずには
おられないのであります.
いやいや,申し訳ありません.つい,古代史の趣味に入り込んで
しまって!既述のとおり僕は関裕二氏の著書にハマっております.
伊勢神宮にお参りの際は,是非この一冊をお読みになることを
極めて個人的におススメさせていただきます(^^)//

さてさて,無事に内宮・外宮の参拝を済ませ,伊勢市駅へと続く
参道を歩きます.明らかに内宮ほどの活気はありません.
そんな中,いい加減にコーヒーで一服したくなり数少ない喫茶店
に入ったのです.そこで実に「カッコいい」初老のご夫婦と遭遇し
ました.僕たちより後に入店し,お二人で一本ずつの瓶ビールを
ご注文になり,肴をオーダーすることもなく,ビールだけを「クイッ」
と飲んですぐにお勘定をされたのです!
今の朝ドラの主人公風に申しますと「カッケー(☆∀☆)!」といった
ところでしょうか...

時間に余裕がありましたので,駅前が整備工事中の伊勢市駅を
通り過ぎて,一駅鳥羽寄りの宇治山田駅までゆっくり歩きました.



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