「赤れんが、来月1日全面開業」といえば,皆さんどの建造物
か想像がおつきになるでしょうか?
以下に日経紙の記事を転載させていただきます.
東日本旅客鉄道(JR東日本)は24日、約5年間の復元工事を
ほぼ終えた東京駅丸の内側の赤れんが駅舎の全容を報道陣に
公開 した。南北のドームのほか、ステーションホテルなどを備え
た駅舎が創建された大正時代の姿に戻るのは67年ぶりで、10月
1日に全面 開業する。
この日公開されたのは、開業した1914(大正3)年当時の3階
建てドームがよみがえった駅舎のほか、中央部の駅長室や、10
月3日に営業再開する東京ステーションホテルなど。
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1992.09.10 に撮影した東京駅丸の内側「赤レンガ」駅舎 |
懐古趣味ではなくとも,目をひく記事だと思いました.
ひるがえって大阪駅は・・・ 昨年誕生した「OSAKA STATION CITY」
集客力至上の考えが徹底的に貫かれた,現代的で「キレイ」な駅に
生まれ変わりました.「鉄道の駅」を中心に運輸・物流・流通のネット
ワークが築かれている,というよりはむしろ・・・
「流通の中心」に駅が間借りをしている,という建造物に生まれ
変わってしまった,印象が,1年4カ月を経過した現在でも,僕の頭
では拭っても,拭っても,拭いきれないのでいるのです・・・(-_-;;
鉄道好きの方々には周知の事実ですが,新しい大阪駅誕生の裏側
では,長距離列車用の東海道本線下りプラットホームが,一つ姿を
消していました.環状線ホームを①②番線,福知山線ホームを③④
番線に改称し,北陸本線は従来の⑪番線の名称を継続させている.
つまり,ホーム一つ分本来の鉄道駅の機能スペ ースを縮小して
その空いた敷地にデパートを建てる・・・
鉄道駅を何層かに分離までして(もちろん在来線ホームも減らして
います)新幹線ホームを増設し,TDLに向かう路線も同じ駅に内包し,
さらには大正時代の駅舎の姿をも復元させる.(もちろんJR東日本に
おいても「駅ナカ」ビジネスは経営上重要な収益源となっています)
かたや・・・
大阪駅には,駅を縮小してまで新規デパートを開業させても,その
多層性を活かして「新幹線の駅」を併設させようなどという意気込み
は,微塵も感じることができません.
何だかこの夕刊記事が,鉄道駅の本来の機能を再考する契機に
なる気がしてならないのですが.僕個人…(゜゜;)\(--;)