2012年8月30日木曜日

とにかく、「逃げる!」

昨日,内閣府の中川防災担当相が会見で,南海トラフ巨大地震
の被害想定を発表されていました.

僕は6月5日,近畿地方測量技術発表会に出席,昨日の会見に
同席していた河田惠昭先生の特別講演

「南海トラフ大地震による大津波に我々はいかに備えるべきか」

を聴講してまいりました.
前頁で僕の地元の1:10000地形図を(無断で)掲載しましたとおり,
拙宅の接面道路は既に,海抜0メートルを下回っていますので,
大津波は「決して他人事ではない」のです!

河田先生は,現在でこそわが母校の社会安全学部長の肩書きを
お持ちですが,元々は京都大学防災研究所の先生です.TVにも
よくご出演されてますので,皆さんお顔をご覧になれば,
「あ~,知ってる!この人!」
と,ポンとご自分の膝を叩かられることと思います.
当日は,母校の創立記念日で休校(そういえば!),だったので
講演を引き受けられたそうです・・・.

残念ながら,津波災害に立ち向かう決定的な手立ては少なく,

「とにかく,逃げる!」「命を守るために!」

と,強調なさっておられました.実に皮肉なもので,和歌山県や
高知県の最大津波が予想される地域に,堅牢な高い建造物は
少なく,「命を守る」ための対策が,これから真剣に再検討を迫
られています.
僕の地元も,間違いなく津波にのみ込まれますので,町内の顔
見知りの人たちと共に,マンションなどの高層建物に避難する
ように家族で話し合いました.
・・・今月半ば,まさか宇治や枚方で豪雨災害の犠牲者がでて,
土砂に埋まる住宅地の映像を目の当たりにし,「安全な場所」
なんてない!と、思い知らされましたよね・・・改めて(>_<)!!

数ある講演のスライドから,あと二つ,ご紹介いたします.

警句:
大きな危機は、必ず周辺部から中心部に
向かって裂け目を切り開いていく

関西が置かれた地震環境

1.2050年までには必ず南海トラフ巨大地震が起こる。

2.その前40年から直後10年以内にM6以上の内陸
活断層地震が近畿地方で複数個起こる。

最後に,昨年の東日本大震災・津波災害を踏まえて,
最も伝えなければならないことは,

「生きることの大切さ」である

と,おっしゃっていました.


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