2012年6月23日土曜日

今宮駅外回りのカント

平成9年だったでしょうか?
今宮駅が現在の高架駅になり,それまで存在しなかった大阪環状線の
ホームが設置されたのは.
関西本線と大阪環状線が合流する駅「今宮」.環状線の内回りホーム
だけが3階に設置され,合流する関西本線を跨ぐ格好になっています.

さて,この第5シリーズは内回り電車に乗りながら,各駅にまつわる
僕の「思い入れ」などをとりとめもなく記述しておりますが.
実は,大阪環状線全19駅の中でも,内回り・外回りのホームが各々
別の階に設置されているのは,この「今宮」駅だけでしょう.


その外回り電車が今宮駅に到着したとき,後ろ側7両目・8両目にお乗り
の方は,電車が傾いたまま停まっていることにお気付きのことと存じます.


それは線路が曲線,つまりカーブ上に電車が停まったがゆえに味わう
ことのできる「傾き」とも,申せましょう.
やや,専門的な内容になりますが,マガリナリニモ「鉄道BLOG」ですので.


「カント」についての説明です.
列車はある速度で曲線を通過する際,遠心力が作用し,車両が外側に
倒れようとする傾向を生じる.
そこで車両が曲線中を安全に通過でき,乗り心地を害さないようにする
ため,内側レールより外側レールをある程度高くする.その内外のレール
の高さの差をカントという.・・・(中略)・・・列車がその曲線中で止まった
場合にも,内側へ倒れたりする危険がないことも必要である.
これらの条件から,カントの最大量は105mm,新幹線では180mmと
している.
※出典:鉄道小事典p.267p.268 1981.12.21 第2版 誠文堂新光社


今宮の「カント」が最大値かどうかは存じませんが,仮に最大値の場合,
内外のレールの軌間幅は1067mm,最大カント105mm,電車の車体
幅のみ2800mmと仮定して,105×2800/1067=275mm(小数点以下切り捨て)


つまり,環状線電車の左右の高度差は、約28cmも出来るほどの傾き
となるのですね!



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